赤ちゃん 歯が生えてきたら

食生活が大切なのは、歯科にかぎらずどの分野においてもいえることですが、特に歯科疾患である虫歯や歯周病において、丈夫な歯や歯周組織をつくる事（一次予防）や予防や治療（二次予防）さらに再発防止（三次予防）において、注意すべき事について考えてみたいと思います。 Ｑ：日常の食生活で最も注意すべき事はなんですか。Ａ：歯科においては、シュガー・コントロールが最も重要な問題になります。虫歯や歯周病の起因は砂糖であり、消費量の増加とともに増えてきました。砂糖は全身的に悪い影響をあたえます。また麻薬と同様に習慣性があり一度甘さを覚えるとなかなか忘れることができません。局所的には虫歯や歯周病の原因であるプラーク（歯垢）の形成量を増やします。また唾液を粘稠にし自浄作用を低下させ、プラークの付着を促進させます。その結果病原菌の数が増大し、発病したり病気を悪化させるなど、口腔環境を非常に悪くします。 Ｑ：シュガー・コントロールはいつするのですか。Ａ：幼児の場合は３才までは甘い味を覚えさせないようにする必要があります。３才までは上手に歯磨きもできませんので、シュガー・コントロールされていれば、それほど神経質になる必要はないでしょう。３才以降も甘い味を知らずにすめばよいのですが、大きくなるにつれ兄弟や友達によって甘い味を経験する機会が増えてきます。知らなければ問題はないのですが、一度知ってしまうと忘れられません。無理に甘い物をやめさせたりすれば、精神的に悪い影響がでますので、甘い物を食べた後は、必ず歯磨きをする習慣にして、甘い物を楽しませてあげたほうがよいでしょう。しかし無制限というわけにはいきませんので、限界を知っておく必要があります。妊娠の可能性のある人は、少なくとも半年ぐらい前よりシュガー・コントロールをする必要があります。それは妊娠中に丈夫な歯をつくるためと、妊婦自身も虫歯や歯周病に罹りやすい状態になるためです。「お腹の赤ちゃんにカルシウムをとられたから、虫歯になった。」と、よく言われますが、お母さんのシュガー・コントロールと、歯磨きができていなかったためで、赤ちゃんのせいではありません。お母さんのシュガー・コントロールができていないと、３才までの乳幼児のシュガー・コントロールも難しくなります。 Ｑ：シュガー・コントロールはどのようにすればよいのでしょうか。Ａ：「甘い物」というと、菓子類